モノクロは難しい


モノクロのマンガは色を使わずトーンで表現する。
それはわかっていても、いざ原稿を作ったりするときに困るのが「色」をトーンでどう表現するかと言う問題。pケmンのモンスターのほうのジャンルは人間ではないので(作家の個性はあるけど)このパーツにはこの色!というのがない。特に大きいのが肌色という概念がないので参考に出来ないということ。
こうなると手探りでトーンの濃度を考えながら貼るわけだけど、これがとにかく難しい。

さらに影をどうするか?というのも考えないといけないのでただ貼って終わりで済まないところがカラー以上に悩むところだと思う。ベタを塗る、線や点で表現する…とかそんな部分。

黄色のような淡い・薄い・明るい色はあえて貼らないという選択肢もあって、貼ると逆にしつこくなる・手間の割りに微妙というのが過去にあった。薄すぎる(5%以下)・濃すぎる(70%以上)トーンだと今度は印刷に出ない。濃淡が微妙でも印刷に出ない。そうなるときに困るのが黄色と白が隣接しているキャラをトーンで表現するときにどうするかというところにある。

というわけでテールナーで比較してみた。同じ線画を使って濃度10%(白影)、30%(赤系の部分)、60%(脚と木の棒)のトーンを貼った。左は10%を白の影だけで使ったものと黄色部分に入れたもので右側は貼ってないもの。
個人的には左側だけど、人によっては右側のほうが好きだったり、普段の画風でも好みが分かれるかもしれない。

あとpケmンはモノトーン+3色前後で表現されているキャラが多いので、出来るだけトーン貼る枚数は抑えて線画やベタで影色を表現して立体感を出せるようにしたい。

ちなみに昔は影もトーンで入れていたので貼る量が1.5~2倍はあった。創意工夫しないとこういうのって難しいよなあと常々思う。工程のテンプレをつくって流れ作業みたいにやるってのは、時としてやらないほうがいいのかも知れない。